「最近すぐ疲れる」「20代のころみたいに動けない」…30代になって運動不足を感じることって多いですよね。
例えば、仕事と家の往復で一日が終わって、休日は一日寝てる。運動どころか外に出ることさえ減ってきた。久しぶりに友達とスポーツをしたら、全然体がついていかなくて驚いた。年を重ねるごとにそんな声をよく聞きます。
必要性はわかっていても、実際に運動やダイエットを習慣化して続けることはかなり難しいです。
時間がない、続けるのがストレス、休日はゆっくりしたい。そもそも学生時代から運動が苦手で、何から始めればいいかもわからない。そう感じる方も多いはず。
この記事では、体力に自信がない人や運動が久しぶりの人でも、気軽に取り組める運動を5つ紹介します。ダイエットしたい人にも、体力づくりをしたい人にもおすすめですので参考にしてみてください。
なぜ30代に「運動」が大事なのか
太りやすさ、疲れやすさなどの体の不調が見え始める
30代に入ると、体の変化を実感する場面が増えてきます。
食べる量は変わっていないのに太りやすくなったり、階段を上っただけで息が切れるようになったり。少しずつ「以前と違うな」と感じることが多くなります。
小さな変化かもしれませんが、健康診断の数値が年々悪くなってきたり、「お酒が抜けにくくなった」と感じる人もいます。

実際に、厚生労働省の調査でも、30代は運動習慣が特に少ない年代とされています。
男性では30代がもっとも運動習慣のある人が少なく、女性も20代から40代にかけてその割合は低いままです(出典:令和5年 国民健康・栄養調査結果より)。
仕事もプライベートも忙しくなる時期なので、自分の健康はつい後回しになりがちです。
けれど、体の不調が本格的に現れる前だからこそ、今のうちに少しでも運動を取り入れておくことが大切です。
適度な運動は、ストレス解消にもつながります。
忙しくて気が張りがちな30代にとって、心と体のリフレッシュの手段にもなります。
30代の運動が挫折しやすい理由
運動の大切さはわかっていても、いざ始めてみると続かない。そんな経験をしたことがある方も多いかもしれません。
ここでは、30代の運動が続かなくなる主な理由を見ていきます。
時間がない・忙しい
30代は仕事においても責任が増え、プライベートでは結婚・育児などライフステージの変化も多く、毎日があっという間に過ぎていく人も多いです。また、体力的にもまだまだ余裕があり、推し活や旅行、ゲームなどやりたいことが多いという方も。
そんな忙しい日々の中で、いざ運動しようと思っても、ジムに通う時間を確保するのが難しい。
実際には、ジムでのトレーニング時間に加えて、移動や着替え、シャワーなどにも時間がかかるため、気軽にできるものではありません。
ジムやオンラインフィットネスを契約したけど、「今日は時間がないから…」が続いて、気づけばやめてしまっていた。契約はしているけど行ってない。そんなパターンも少なくありません。
面倒・飽きてしまう・達成感がない
30代になり、体力や運動能力を取り戻そうと、若いころのような激しい運動をすると、昔は簡単にできていたことが出来なくなっていたり、想像以上に体が疲れてしまいモチベーションを失うことも。
さらに激しい運動は翌日まで疲れが残り、かえって生活がつらくなることもあります。
また、同じ動きを繰り返すマシントレーニングや決まったルーティンに飽きてしまうことも、モチベーションが下がる要因になります。また、ルーティンや繰り返しによって達成感も減ってしまい、だんだん何のためにやってるのかわからなくなっていくことも…。
そんな、「今日はやらなくてもいいかな」が積み重なると、運動がどんどん遠のいてしまいます。
そもそも運動が嫌い
もともと運動が得意ではなかった方にとっては、「何から始めればいいのか分からない」という時点でつまずきやすく感じます。
なんとなく始めたはいいものの、正しくできているか分からいし、嫌いな運動で苦痛すら感じる。さらに成果も実感できないまま終わってしまう。そうなると、運動に対して苦手意識やネガティブな感情が強くなってしまい、結果的に「やっぱり自分には運動は向いていない」と感じて、離れてしまうケースも少なくありません。
運動不足対策は「習慣化」が大事

ここまで紹介してきたように、30代の運動は、挫折しやすい理由がいくつもあります。
ですが、「どうせ続かないから…」とあきらめてしまうのはもったいないことです。
運動を続けるためのポイントは、やる気や一時的なモチベーションに頼らず、「習慣」として生活に取り入れていくこと。
完璧なプランを立てるよりも、まずは無理なく続けられる方法を見つけることが大切です。
なぜなら、完璧な計画を立てて続かず3日坊主で終わるよりも、その場しのぎでも不格好でも3か月続けたほうが、明確に体にいい影響が出てくるからです。
例えば、「毎朝30分ウォーキング」よりも、「寝る前に3分ストレッチ」の方がハードルはずっと低くなりますよね。何なら、寝る前に10秒ストレッチでも構いません。気分が乗らない日があっても、「とりあえず少しでも動く」ことを目標にしておくと、継続のハードルが下がります。
ここから、運動が苦手な方や忙しい方でも取り入れやすい、ハードルの低い運動を5つご紹介します。
まずは眺めてみて、できそうなものから気軽に取り入れてみてください。
運動不足・運動が苦手でも無理なくはじめられる運動5選
1. ストレッチ(難易度:★☆☆☆☆)
まずはハードルの低いストレッチから。
朝起きたときや寝る前の数分だけでも、体をゆっくり伸ばすことで血行が良くなり、体のこわばりがやわらぎます。
特にデスクワークや日々の生活で凝りやすい肩まわりや腰まわりを中心にほぐすと、疲れがやわらいで仕事や日常生活にも良い影響が。
ストレッチだけで痩せたり、筋肉を鍛えることは難しいですが、やっていくうちに代謝も少しずつ上がっていくので、ダイエットの土台づくりにもピッタリです。
2. ラジオ体操(難易度:★★☆☆☆)
「子どものころやっていたけど、大人になってからは…」という人も多いラジオ体操。
実は、かなり全身を使う有酸素運動です。また、ラジオ体操は第1、第2の2種類あるため、余裕があれば2種類行い、さっとやりたいときは片方のみ行うという選択も可能です。
1回たった3分程度でできるので、朝の身支度のついでや、ちょっとスキマ時間などに取り入れやすいのが魅力的です。テレビやラジオでも放送はありますし、動画を見ながら行うのもよいでしょう。
習慣化のためのワンポイントとして、毎日決まった時間に行うことで、生活リズムも整いやすくなるためおススメです。
3. ウォーキング(難易度:★★★☆☆)
運動が苦手な方でも取り組みやすい代表的な有酸素運動といえばウォーキングです。
ウォーキングと一言にいっても、様々なウォーキングがあります。通勤の一部を徒歩に変える、スーパーまで歩いて行くなど、日常の中で取り入れやすいのが特徴です。また、ジムなどでマシンを使い、傾斜をつけて歩くと負荷がかかり脂肪燃焼効果や筋肉量アップに良いとされています。
ウォーキングを取り入れる場合、歩数を記録してくれるスマホアプリを使うと、後で振り返るとちょっとした達成感にもつながります。スマートウォッチなどには運動のリマインドを行ってくれるものもあります。
4. YouTubeのフィットネス動画(難易度:★★★☆☆)
「ひとりでは続かない」「何をしたらいいかわからない」という方には、YouTubeで人気のフィットネス動画もおすすめです。
画面を見ながら一緒に動けるので、初心者でも安心して運動することができます。
また、運動の種類や時間も選べるため、自分好みの内容を選べることがポイントです。ヨガや筋トレ、有酸素運動など、気分や課題に合わせて変えてみるのも良いでしょう。
もしYoutubeでフィットネス動画を見て運動することがお好きな場合は、レベルアップとしてオンラインフィットネスもおすすめです。
家で好きなタイミングででき、コメント欄などで同じように運動を行っている仲間も見つけやすいためモチベーションを保ったまま続けやすいです。
5. スクワットなどの宅トレ(難易度:★★★★☆)
少し体を動かすことに慣れてきたら、スクワットなどの軽い筋トレにも挑戦してみましょう。
特にスクワットはコンパウンド種目と呼ばれ、2つ以上の関節を動かす多関節運動です。コンパウンド種目は複数の筋肉を刺激するため、効率的に筋肉を鍛えることができます。
また、スクワットは特別な器具がなくてもできるので、気が向いたときにすぐ始められます。またスクワットは種類も多く、ハーフスクワット、ダンベルスクワット、ワイドスクワットなど様々な種類を試せるので飽きにくいです。
筋トレは短時間でも筋力アップや代謝の向上が期待できるため、引き締め効果を感じやすい運動です。また、宅トレを行い本格的に筋トレをしたくなったらジムを契約するなど、ステップアップの準備としても利用できます。
運動を続けていくための「考え方」
運動は、続けてこそ効果が出てくるものです。そしてそれが最大の難しいポイントです。
続けていくためには、最初から完璧にやろうとしないことが重要になります。
たとえば、「1日1分だけでもOK」と自分に許可を出すことで、プレッシャーを減らすことができます。でも、ハードルは極限まで下げて大丈夫だけど、続けることが大切です。
気分が乗らない日でも、「とりあえずヨガマットの上に立つ」「靴だけ履く」といった小さなアクションでも、習慣の継続には十分意味があります。
靴だけ履いた次の日は、「昨日は靴だけ履いたし、今日は少しだけ歩いてみるか」と思えるかもしれません。
また、友人やパートナーと予定を合わせて、一緒にウォーキングしたり、動画を見ながら動いたりするのも効果的です。一緒にする、運動の報告をし合うなど、ちょっとした“イベント化”ができると、運動が義務ではなく楽しみに変わっていきます。
頑張りすぎない、でも「運動ゼロ」にはしない。
そんなゆるく運動を続ける姿勢が、楽しく運動を続けていくために大切です。
まとめ
30代は、体力の変化を感じ始める時期。だからこそ、少しでも運動を取り入れることが大切です。
とはいえ、いきなりハードなトレーニングを始める必要はありません。
「ちょっと体をほぐす」「できそうなときに動いてみる」そんな小さな一歩からで大丈夫です。
仕事やプライベートに忙しい毎日の中でも、自分のペースで続けられる方法を見つけていくことが、長く運動を習慣にするコツです。
今回ご紹介した5つの運動「ストレッチ」「ラジオ体操」「ウォーキング」「YouTubeのフィットネス動画」「スクワットなどの宅トレ」は、どれも無理なく始められるものばかり。
気になったものから、まずは1つ、生活に取り入れてみてください。