【メンタルケア】自己肯定感が上がる日記習慣とは?書き方や続けるコツも解説

ココロをほどく

「自分に自信が持てない」「毎日ストレスが溜まってつらい」
社会人をやっていれば、こんな気持ちを一度は感じたことがあるはず。

実は、私たちの多くが、日々の生活の中で自己肯定感の低さに悩んでいます。 特に、仕事や人間関係に追われる社会人にとって、自己肯定感を高めることは心の健康を守るためにとても大切です。

この記事では、メンタルケア・自己肯定感アップのために1日たった5分でできる日記習慣を紹介します。ぜひ日常に取り入れて、自信が持てる自分に近づきましょう。

なぜ自己肯定感を高める習慣が大切?

まず、自己肯定感とは何でしょうか?
自己肯定感とは、自分自身の価値・能力・存在を、肯定的に感じる(良く・前向きに感じる)状態や感覚のことです。

この自己肯定感は、自分自身をどのように評価し、どのように感じるか?に大きく影響します。
例えば、自分の長所・短所を含めたありのままの自分を受け入れることができたり、自分の能力や価値を信じて何かに挑戦することができます。

また、人間関係にとっても自己肯定感は重要です。自分を大切にできることは、他者との関係により良い影響を与えます。

自己肯定感が低いとどうなる?

自己肯定感は、実はストレスや健康と密接に関わっています

自己肯定感が低いと、まず他人の評価に過敏になり、ストレスが溜まりやすくなります。逆にストレスがたまることで自己肯定感が低下しやすくもなります。
また、健康への影響として、ストレスからメンタルヘルスへの影響、睡眠の質が悪くなり不眠・過眠につながりやすくなる、疲労が回復しにくくなる等の影響も。

自己肯定感は、心の健康や生活の質まで大きな影響を与える重要な要素です。そのため、日々の生活の中で自己肯定感を高める習慣を取り入れることが大切です。

自己肯定感を高める習慣としての「日記」

自己肯定感を高める方法はいくつかあります。
例えば、自己受容・自然とのふれあい・マインドフルネスなどです。
まず自己受容とは、自分の長所も短所も含めてありのままの自分を受け入れるということです。
自然との触れ合いは、自然の中で過ごす時間を取ることで、心がリフレッシュされ自己肯定感を高める効果があるといわれています。
マインドフルネスは「今この瞬間に意識を集中させること」です。過去や未来、今以外のすべてにとらわれず「現在の自分を大切にする」意識を持つことで自己肯定感が向上します。

また、自己観察と言語化も有効な手段と言われています。
今回紹介する「日記を書く」というやり方は自己観察と言語化の手法の1つです。

自己観察と言語化は「自分の感情や考えを客観的に見つめ、言葉にする」ということです。そうすることで自己理解が深まり、その結果、自己肯定感が高まるとされます。
日記は、自己観察と言語化を行うのにピッタリな方法です。毎日5分程度、簡単な日記を書くことで自分の内面を整理することができます。

日記、特にPAJ(ポジティブ・アフェクト・ジャーナリング)と呼ばれる「ポジティブな感情や出来事を記録する日記」は、不安がある患者のストレスを軽減し、レジリエンスを高めるという2018年の研究結果があります。

レジリエンスとは?

レジリエンスとは、心理学やビジネス用語として使われる言葉で、日本語では「回復力」「再起力」「適応力」とも訳されます。困難やストレス下に上手く対処する・回復する力と言われます。 レジリエンスが高い人は、ストレスホルモン(コルチゾール)の反応が穏やかとも言われ、ストレス耐性が高いとされます。

日記を書くと得られる効果

出来事を書き出すことで、異なる視点から自分の経験を見つめ直せる

日々の出来事を日記に書き出すことで、私たちは自分の経験を客観的に見つめ直すことができます。
忙しい日々の中で、つい見過ごしてしまう小さな出来事も、書き出すことで新たな発見や気づきが生まれます。

例えば、何気ない日常の中で感じた小さな喜びや仕事での達成感を書き残して振り返ることで、その時の気持ちを思い出したり、現在の感覚と対比したりすることができます。
また、自分の行動パターンに気づいたり、自分の成長を見ることで新たな目標設定につながることもあります。

ログを残しておくことで、いつでも過去の自分を振り返れる

一般的な日記としての効果はこの「ログ」としての役割が大きいです。

ライフログとして日記を残しておくことで、タイムトラベルしたかのように過去の自分と対話することも可能です。日記に書いてある感情や記録から過去の自分を振り返ることで、成長を実感したり、当時の自分を受け入れることもできるでしょう。

例えば、日記を振り返ることで「過去の悩みを振り返ってみて、そんなに深刻なことじゃなかったと気づくことができた」という経験がある方も。

感情や思考を書き出すことで、自己理解が深まり、自己受容につながる

感情や思考を言葉にすることは、自分自身を理解する(自己観察)ための第一歩

日々の中で感じたことを素直に書き出すことで、自分の本当の気持ちに気づくことができます。時には、ネガティブな感情もあるかもしれませんが、それを無理に抑え込むのではなく、ありのままに受け入れることで、自己受容も深まります。
自分を理解し、受け入れることができれば、自己肯定感も自然と高まっていくでしょう。

「書く練習」になるため、文章が上手くなる

この効果は自己肯定感とは関係が薄いですが、日記やジャーナリングを行った感想としてよく見られるのが「毎日日記を書くことで文章を書く技術があがった」「文章を書くのが苦じゃなくなった」「アイデアをまとめるの上手くなった」という声です。

文章を書くことは、仕事や家事など他のスキルと同様に「練習すること」で上達します。日記を書くことで文章が上手くなるという効果も得られます。

準備するもの

  • ペン
  • 日記帳・ノート・手帳など

お好きな道具で始められるのが日記のいいところです。また、手書きが苦手な方はパソコンでもスマホでも大丈夫です。
スマホの場合は日記を書くためのアプリも多くあるため、見た目や機能など自分が良いと思ったものを選ぶのがおすすめ

もし、どんな形で始めるかを選ぶか迷ったときは、小さめのノートやメモ帳とお持ちのボールペンで始めるのがおススメです。
なぜ小さめのノートがおすすめなのでしょうか?それは、日記を書き慣れていない場合、「どうやって埋めよう?」と不安になってしまうことがあるためです。
最低限の内容でもページが埋まる、「書いた感じ」が出る小さめのノートを選ぶとプレッシャーを感じにくく、初心者にはおススメです。

書き方の基本テンプレート

  1. 今日の「できたこと」を1つ書く
  2. 自分をほめる言葉を書く(がんばった、きちんと休めた、〇〇できて偉い等)
  3. 感じた感情をひとつ書く(うれしい、つかれた、安心した、不安を感じた等)

もちろん自分で書きたい内容がある場合そちらを優先してかまいません。
ここで紹介した基本テンプレートは「何を書けばいいかわからない」という方におススメの内容です。

ほかにも、いくつかの「書くテーマ」や「型」を持っていると、書くことに困りません。
例えば上記の内容以外で言えば「ありがとうと思ったこと」「食べたものとその感想」「今日やった善行」などは書きやすいです。

ちなみに、本当に何も思いつかないときは思い切って「何も思いつかなかった」と書いてもOKです。日記はあとで自分が振り返るための個人的な書き物です。素直に思ったことを書くのがよいでしょう。

毎日5分の日記習慣を続けるコツ

完璧を目指さない

最初は「3日に1回」でもOK。
毎日書くことが理想ですが、忙しい日々の中では毎日書くことが難しいこともあると思います。まずは3日に1回だけ日記を書き、慣れてきたら2日に1回、毎日、という風に増やすと負担が少なく始められます。

もし毎日日記を続けていたけど「今日は書くことが難しそう」と思ったら、書かないという選択も大丈夫です。ただし、続けるために大切なのは「書かなかった次の日の行動」です。完璧主義に陥らずに、また始めることが大事です。これもまた、自己受容の一環です。

「日記を書く」ことの習慣化のコツ

書くタイミングを決める。おすすめは夜寝る前 or 朝起きてすぐの5分

夜や朝の5分間を「日記を書く時間」にすることで、1日の始まりや終わりに自分と向き合う時間を持つことができます
夜寝る前に日記を書くと、その日の出来事を振り返って心を落ち着けてから眠りにつくことができます。 逆に朝に書く場合は、1日のスタートをポジティブな気持ちで迎える準備が整います。

場所を固定化すると続けやすい

日記を書く場所を固定すると、習慣化にとても重要なポイントです。

例えば、ベッドサイドやお気に入りの椅子など、リラックスできる場所を選んで「日記を書く場所」と決めます。
毎日そこで日記を書くという体験が続くと、「朝目が覚めたら顔を洗う」「顔を洗ったら歯を磨く」というように習慣のトリガーとなり、自然と続けやすくなります

続けたけど「効果がわからない…」と感じた時は

日記を書き始めたばかりの頃は、なかなか意識の変化に気づきにくいかもしれません。 毎日少しずつ書き続けていても、「本当に効果があるのかな?」と不安になることもあるでしょう。
しかし、焦らずに続けてみてください。 2週間ほど続けた後に、最初の日記を読み返してみると、意外な発見があるかもしれません

もちろん、日記を書くことがどうしても負担に感じる場合や、他の方法が合っていると感じた場合は、無理に続ける必要はありません。
自己肯定感を高める方法はほかにもありますし、合うかどうかも人それぞれです。例えば、この記事でも軽く紹介したマインドフルネスや自然の中でのリフレッシュなど、他にもたくさんの方法があります。

大切なのは、自分に合った方法を見つけること。日記が合わなかったからといって自分を責める必要はありません。別の方法を探して挑戦してみましょう。

まとめ:まずは2週間、「5分だけ」日記を書く時間を作ってみよう

自己肯定感は私たちの心身に大きな影響を及ぼします。しかし、急に自分を好きになったり、自信を持ったりすることは簡単ではありません。

毎日5分間だけ日記を書くことで、自分の気持ちや出来事を客観的に見つめ直すことができます。そして、日記を書くことは自己肯定感にもつながります。 最初は効果に変化に気づきにくいかもしれませんが、2週間後に振り返ってみると変化を感じられるはずです。 ぜひ日記を書くことを習慣化してみましょう。

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